【ビジネス×移住】ようこそ、『おためしナガノ』で東御市へ!
おためしナガノとは?
長野県でITやってみませんか?
現在IT関係の仕事をしているけれど、暮らしや仕事を地方にシフトしたい。
でもいきなりの移住はちょっとハードル高い!
そんな方に最大6か月「おためし」の機会を提供するのが、長野県による「おためしナガノ」です。
期間中、長野にずっと住んでいただく必要はなく、東京など本来の事業地(居住地)を行き来しながらでも構わないというのがこの事業の特徴。
宿舎の提供や、引っ越し代・交通費等の補助します。オフィスは、コワーキングスペースをご利用いただきます。
「いきなり、完全移住や拠点開設は…」考えている方にぴったりのこの事業。
東御市のコワーキングスペースえべやでも、このプロジェクトで3組の方々が事業を開始しました。
今回はその3組の方に、おためしナガノに参加した理由や実際、東御市で暮らしてみての感想などをお聞きしました。
また、えべやのコーディネーターの臼井さんからもこのプロジェクトについて、お話をお聞きしました。
PV-FCTEC株式会社 藤村 智宏さん・平岡 学さん
左:平岡さん 右:藤村さん
藤村さんはぶどうが10月まであることにびっくりしたそう。
コアとなる場所を作って、地域に定着したい
現在、どんな事業を行っているのですか。
藤村 智宏 さん
PV-FCTEC株式会社という会社で、太陽光発電システムに関するwebサービスの開発を行っています。通常のIT産業とは違い、実際に現場に出て相手先の方とやりとりすることが多いのが特徴だと思います。
おためしナガノに申し込んだきっかけを教えてください。
藤村 さん
私は北海道出身ですが、上田市の丸子に実家があり、長野県へ移住し生活することを考えていました。そんなときに、平岡さんからおためしナガノという事業があるということを教えてもらいました。
ビジネスの展開でにおいても、更なる横のつながりを求めていたこともありました。プライベート面とビジネス面での両方の想いと、おためしナガノの方向性が合っていたんだと思います。
東御市を選んだ理由ですが、もうひとりのメンバーも佐久市出身だったことから、上田市か、上田と佐久の中間地点の東御市のどちらかで検討していました。そうしたら、上田市は競争が激しいかもとアドバイスを受けたのもあって、今回は東御市でおためしナガノをはじめることにしました。
平岡 学 さん
もともと、長野市内に仕事の取引先があったことから、ビジネスの展開といった面で長野への意識は向いていました。東京で20年間勤めてきた中で、都会生活への煩わしさを感じてきたこともありました。その中でおためしナガノがあるということを知り、申し込むことにしました。
実際に東御市に来てビジネスをしてみていかがですか。
平岡さん
都心へのアクセスはとても良いですね。以前、神奈川県の湘南台にオフィスを持っていたこともあるのですが、都心へ出るまでに1時間半かかることもありました。長野-東京間とあまり変わりませんよね。
また群馬や山梨といった隣県に行きやすいのは魅力だと感じています。
今後はビジネス面でどのような展開を考えられていますか。
平成29年4月に太陽光発電関係の制度がガラリと変わって、業界が激変すると考えられます。それに伴って事業主の方からのニーズが今後かなり増えますので、そういった横のつながりを新しく構築したり、さらに広げていきたいと考えています。
事業の話になると、企業の融資についても関わってきます。先日コーディネーターの臼井さんから、銀行の融資担当の方を紹介していただきました。こういった機会が得られるのはコワーキングのいいところだと思います。
平岡さん
やはりコアとなる場所を作らないと、地域には定着しないと思っています。取引先を増やして横のつながりをつくりながら、こちらの人と取り組めるプロジェクトをやって来たいと考えています。長野県では1村1自然エネルギーという事業も行っているので、何か関わりができればとは思っています。
太陽光発電の事業のほかにも、環境や建材系の商品も扱っていますので、そういった面でも事業展開が出来ればと思っています。
現在はどのような生活をされていますか。
東御市内にアパートを借りて、月7~10日こちらで仕事をしています。ゆぅふるtanaka (近隣の温泉施設)にも良く通っていますよ。
だんだん「まち感」というものがわかってきました。確かに上田市に比べて店も少ないので田舎かもしれませんが、コンビニもあるし、足さえ確保すれば生活に不自由さは感じていません。
上田がほどよく都会と言うなら、東御はほどよく田舎といったところですね。人あたりもいいですし。
藤村さん
都心にいるころは深夜0時に家に帰るという仕事環境が当たり前でした。今はそういった生活がない分、朝はちょっと早めに仕事するといった感じですね。
現在小4、小2、年中の子どもがいます。上田市に実家がありますのでこれまでも子どもたちと月1くらいで長野には来ていたのですが、こちらで仕事に取り組むようになって、さらに来やすくなったと思っています。
今後は子どものことも含めて、どのタイミングでこちらに引っ越してくるかを検討したいと思っています。
都心だと、子どもの運動能力が落ちているなぁと感じています。ですが、東御中央公園なんかの遊具のレベルはすごいですよね。そういうこどもが気軽に運動が出来る環境が身近にあるのは魅力です。
子どももスポーツが一緒に出来る年齢になってきたので、ウィンタースポーツや、キャンプや山登りなど今後楽しんでいきたいと思っています。そういうことが出来るのが東御市だと思います。
今、感じていることは。また、こうなったらいいなと考えていることはありますか。
藤村さん
やはりカフェよりコワーキングスペースのほうが仕事はしやすいです。長野に活動するスペースが出来たことがよかったなと感じています。
たとえば、おためしナガノをやっている期間、子どもたちもこちらの保育園とか小学校とかに来れるような制度があればいいですよね。留学みたいな形で。
おためしナガノが、家族も一緒に来ることの出来るプログラムになればいいですね。
藤村 智宏 さん(39歳)北海道出身
平岡 学さん(52歳)大阪府出身
小林 貴光 さん
いつも穏やかな小林さん。えべや以外にも県内様々なコワーキングスペースに出没しているとのこと。
作業はどこでもできるけれど、コミュニケーションで得られる情報を大切にしていきたい
おためしナガノで東御市を選んだ理由を教えてください。
出身が長野県で、Uターンを検討していたところ、県のHPでおためしナガノをあることを知りました。
現在東御市に実家があるのですが、私自身は東信に住んだことはないんです。なので東信地域を知りたかったこともありますし、都心に近いというメリットも魅力的でした。
そして、コワーキングスペースebeyaのコーディネーターの臼井さんの人柄に惹かれたこともあります。女性の方なので話しやすいということもありますし、普段とは違った視点でのアドバイスをいただけるということもあります。
また商工会が主体となって運営している、ということもメリットだと思います。 民間が主体となっていることと比べて公平な立場であるし、人脈作りに強いと思います。
現在はどのような事業を行っているのでしょうか。
フリーランスでwebのシステム開発やアプリ開発をしています。 事業の関係で、今は岡山県との行き来をしていて、地方と地方という2拠点の生活ということになります。
同じ地方ということで、環境がガラリと変わるわけではないのですが、気持ちの面でリフレッシュできています。
実際に東御市でお仕事をされてみて、いかがでしょうか。
仕事にゆとりが出たことに加えて、焦らずにやることで質も上がったように思います。プログラムを書くような仕事はあせってミスしてしまうと、始めからになってしまいますから。
あとは「暗くなると眠くなる」といった、生活リズムを作れたと思います。
東京だとピンポイントの仕事がたくさんあるので、少ないスキルでも仕事を受けることが出来ます。東御市は岡山に比べて、都心へのアクセスがやはりいいので、そのあたりのメリットは感じています。常に目線を都心を向けながら仕事が出来ています。
こういった仕事は「ネットだけで完結する」っていうことができそうでできないんですよね。人里はなれたところだけで仕事をしていては、ビルは建てられませんよね。
作業はどこでもできるのですが、コミュニケーションすることで得られる情報を大切にしていきたいと思っています。対面の時間がとりやすいのも、都心と近い東御市の魅力だと思っています。
フリーランスでお仕事をしていいくうえで感じることはありますか。
岡山のような地方では、セットで仕事を受注するほうが重宝されます。つまり、幅広いスキルを持っていないとある程度の規模の仕事ができません。
それを克服するためには、それぞれ専門のスキルを持った人が、すぐに結びつきあうような仕組みが地方で出来るといいと思っています。横のつながりがつくれそうで作れないのが、フリーランスの大変さだと思います。
東御市に暮らしてみて、いかがですか。
やはり湿度の低さは魅力的です。岡山とくらべてカラッとしていて、冬でも気持ちよい晴れの日が多いですよね。ただ気温差があるので、体調管理には気をつけないとと思っていますが、何せ雨が降らないことが嬉しいですね。
夏場も過ごしやすいですし、お水も美味しい。蛇口をひねって出てきた水がクセがないのがいいです。
今は単身で行き来していますが、岡山に妻と小4と小2の子どもがいますので、家族としてどうするかを検討しているところです。もともと、子どもといる時間を作りたいということもあり、10年前に独立しましたので。
もし長野に来た場合、「転校に伴う負担」ということを考えなければならないと思っています。住めば都で慣れるかもしれませんが、習い事の引継ぎであったり、不登校になったりしないかという不安がついて回るのが実情だと思います。
移住を考えている方へ伝えたいことは。また今後どのような視点を持っていますか。
やはり寒さは覚悟していただいたほうがいいと思います。
また、ベースとなる仕事を考えておくと長い目で生活を見ることが出来ると思います。
私自身考えていることは、フリーランスが仕事しやすい環境になって行けばいいと思っています。また、コワーキングが活性化するためには企業もコワーキングを出勤場所として認めるとか。こなせる仕事がふえれば、出来ることも増えると思っています。
フリーランス
小林 貴光 さん(41歳)長野県出身
株式会社 La terra 松本 大地さん・彩さん
左:松本 彩さん 右:松本 大地さん
スキー場が近いことも東御市を選んだひとつの要因とか。
地元の人からも、観光客からも愛される拠点を作りたい
現在行っている事業を教えてください。
東京で「株式会社La terra」というwebデザインや制作、システム開発を行う会社を立ち上げています。
今後は現在の事業の延長で、ITスキルを取得するためのスクール事業を展開したいと考えています。
おためしナガノに申し込んだきっかけを教えてください。
スクール事業は早く人材を育てられる、短期集中型の合宿形式を取り入れたいと思っていました。
ただ、東京で合宿形式を行うと非常にコストがかかります。ですので、合宿拠点を地方につくることを検討していました。地方であれば都心と比べて静かでゆっくりとした時間が流れるので、新しいアイデアも出るのではないかとも思っていました。
地方の拠点として長野だけでなく、福岡や徳島、沖縄を候補として考えていたところ、おためしナガノがあることを知りました。
東京からのアクセスもよく、行政として力を入れていることにポテンシャルを感じ、申し込みました。
その中でも東御市を選んだ理由は。
ITの事業を展開していくうえで、競争相手が少なかったことです。長野県内での近隣市町村ではすでに競争相手が多くいましたので。
そしてやはりこのコワーキングスペースえべやのコーディネーターの臼井さんの存在ですね。検討の段階からとても親切にしていただきました。場所が変われば、これまでの常識が通用しません。新たな常識を知るためには、人とのお付き合いが重要です。
そういったお付き合いをしてあたたかく受け入れていただいたことで、不安が消えました。
コワーキングスペースえべやのいいところはどういったところでしょうか。
いろんな人と話しやすい環境ですね。ちょっと話したいな~と思うときに、フロアに出てくれば誰かしらいますからね。
そしてえべやはママさん世代の利用者が多い。これは都心のコワーキングスペースとの大きな違いだと思います。ITの人材に限らないので、新しいサービスへの意見やアイデアが得られやすいのがメリットだと思います。
市内ではどのような事業展開を行っていますか。
現在、市内の海野宿にて拠点となる場所を作っています。
空き家となっていた古民家をお借りして、コワーキングスペース・カフェレストラン・ゲストハウスを展開していく予定です。
このプロジェクトをやっていくために、海野宿でのキーパーソンとなる方も紹介していただき、親身になってアドバイスしていただきました。やはり地域の方ときちんとうまくやっていくことが必要だと思っています。
事業の展開にあたっては、クラウドファンディングを行っています。
地元からも観光客の方からも愛される、魅力的な場所を作っていければと思い、支援をお願いしているところです。
実際に東御市で暮らしてみていかがですか。
ビジネス面では、出会った人と新たな仕事が生まれる雰囲気を感じています。地元企業とのプロジェクトも進行しています。また、近隣市町村との同業者との連携も進んでいます。
プライベート面でいうと、やっぱり寒いことは寒いですね。あとタクシーがあまりなかったり、店の定休日が分からなかったり(笑)
でも地元の方が野菜をくれたり、飲み屋の方が親切にしてくれたり。ありがたいです。東京に滞在していると、早く東御に帰りたい!と思うようになりました。
地方へ来たいと考えている方にメッセージをお願いします。
あせらないことですね。生活や仕事していくうえでの「速度感」というのは、こちらにきて感じていけばいいと思います。
仕事はあると思います。ただ、選ぶとないかもしれません。何を重要視するか、自分できちんと判断して、融通を利かせてやっていくことが必要だと思います。
地方に来て忙しくなっている人も知っています。地方にきて暇になってしまった、という人は理由があってそうなってしまったのではないかなと思います。
東御市はやはりほどよい田舎だと思います。
もちろん不安に感じることはありましたが、想像以上に周りの方々にやさしくしていただいていて何とかなるなあと感じています。
松本 大地さん(32歳)神奈川県出身
松本 彩さん(26歳) 神奈川県出身
えべやコーディネーター 臼井 美和さん
今回お話をお聞きしたおためしナガノの3組のみなさんが必ず口にするのは、コーディネーター臼井さんの存在。
おためしナガノ以外のえべや会員の方も、その人柄の良さに惹かれてえべやを利用しています。
そんなえべやの「女神」、臼井さんにもお話をお聞きしました。
えべやを利用するすべての人にに寄り添って話を聞く臼井さんの姿勢が、えべやの持ち味
「おためしナガノ」のメリットはどんなところにあると思われますか。
受入れ側は、移住を視野に地方で活動したい若者やIT人材を呼び込めること。
参加者側は、地域の人との交流やつながりができるということ。
双方にそれぞれのメリットがあることがおためしナガノの特徴だと思います。
今回、初めておためしナガノの拠点として名乗りを上げたわけですが、えべやと他のコワーキングスペースとの違いはどこにあると感じていますか?
商工会が運営する施設のため、料金設定・創業支援・地元密着という面で他の施設より優位にあることですね。
また、官民双方でのつながりがあるところだと感じています。
おためしナガノの参加者の皆さんの様子をどのようにとらえていますか?また今後期待することはありますか?
おためしナガノに参加されている方の傾向としていえるのが、その地域に自分も一緒に関わって何か出来そうな雰囲気があるか?おもしろいこと、楽しみを自分の手でつくりたい!と考えている若者だといえると思います。彼らは、生きる手応えと人のつながりを必要としています。
今後は、彼らの仲間や地元住民の皆さんを巻き込んで、普段のまちにウェーブが広がり、その地域が前向きに動く、そんな効果を期待しています。
最後に、えべやのPRポイントをお願いいたします。
利用者ひとり一人に寄り添った信頼のサポート体制。地元の情報発信基地として、移住をお考えのみなさまのお役に立ちます。ぜひ、お気軽にお訪ねください!
えべやコーディネーター。
中国に滞在した経験を生かして、中国語通訳としても活動。